― 夜の吹雪の中で>>306 ―[最初に向かったのは羊舎干した草を多めに餌箱に入れようとしている彼女を見れば自分も手伝うと、運ぶくらいはしただろう天候は未だ小康状態だが、いつ吹雪いてくるかさくり、さくりと雪の音がするあの時よりは強い雪。しんしんと冷える音がするそんな折に尋ねられたこと、1つ] 犬のお化け……いや、見たことはないなぁ すまないね[彼女やゲルトが飼っていた牧羊犬の事それを見たのだ、なんて言われればだったら自分も見れたらよかったんだけどね、と思いつつも――]