― 交戦前夜 ―[ 懸命に自分を支えようとするファミルに彼に言える言葉は少ない。今はまだ ]なあ…全部を一人で背負い込むなよ。周りが無茶するやつらばかりだから、難しいかもしれねえが。[ だから小さく笑って、詰め所の建物の方を見やる ]少なくとも、あなたは独りじゃない。[ 戦う理由も、出自もバラバラの、決して一枚岩とは言えない、若年者の集団。曲がりなりにも彼らがまとまっていられるのは、若い指揮官の懸命さが伝わっているからだ、と彼は思っていると、伝えることは出来ただろうか?* ]