― 水軍旗艦『八幡』・統制室 ―
[ちらりと見られた兄はアデルに分からないようにフィオン>>314へと肩を竦める。
見返す目は、後でな、と言っているようだった]
そうか。
ユウレンの者達は機転が利くのだな。
あれほどのものを鎮めてしまうとは。
[問題ないという言葉に頷くも、声に滲むものに気付けば小さく息を吐く]
あちらか片付けたとは言え、我らが何もしなかったわけではないだろう。
演習ならば張り合うのも良いが、今はそれどころではない。
如何に協力して乗り越えるかが寛容ぞ。
[苦笑しながら言い、足を統制室の外へと向けた]