ああ、……思い出したわ。
初めて会ったときは貴方も私も、子供だったわよね?
にしても、……災難だったわね。
[確かマーティンに会いに行った時に、出会ったんだったかな。記憶違いも含めて、確認するつもりで、そんなことを尋ねてみる。
事件の方が強烈でまだ記憶に新しいにも関わらず、敢えて古い記憶を引っ張り出したのは自分なりの配慮のつもりであったが、彼にはどう取られてしまっただろう。
確かあの時は、お互いに子供で同じくらいの背であったし、数年前もそれほど大きいとは思えなかったのに、今は彼の方が背が高いのだから、成長期とは恐ろしい。
驚きを隠せずにそう告げて、……そしてへにょりと眉をさげた。
"船運"……もしそんなものがあるとすれば、彼はきっと、相当悪いに違いない。
総会の出席が嫌々であるとは知らない。>>0:55
だから、またもや災難い巻き込まれている現状に、船員としては申し訳ない気持ちでいっぱいであった。]