[漆黒の髪を持つ古い吸血種は未だ、目覚めてはいない。けれどいずれ覚醒し、禍の種となるかもしれなかった。今なら、炉へ放り込んで再び砂と化すことも出来ようが生きたいのならば、生きればいい。そう感じ、手を出すことはせずにいた。]