[怪我、 包帯。 ――練習。ちらつくのは眩い金色の髪を下ろした生徒の顔。講義で包帯を巻く実習の情景が頭に浮かんで、眼前の巫女姫の像と重なる。]――…え?[枯色の瞳が見開かれる。もしも彼女が巫女姫であったなら、気付かなかったとはいえ只の娘のような扱いをしてしまっていた事になる。]