[ばか>>308。その言葉で終わるかと思いきや。次の瞬間、目の前の吟遊詩人の頬へ、全力の拳を見舞った。] いくらでも殴っていいとのことだったけれど。 あなたなんかに割く時間はそうないのよ。…一発で十分。[ふい、と背を向けて。] ……私も、素直じゃなかったわ。 ごめんなさい。あの時、酷いことを言って。 …もっと早く、この言葉が言えれば良かったのにね。[彼に表情は見えないはずだ。小さく苦笑して言う。素直でないのは、今も変わらない。]