お前とした約束、守れなくなりそうだ。ごめんな。[ただ真っ直ぐにヤコブを見つめる。ともすれば泣いてしまいそうになる己を必死に叱咤して、口を動かす。大切なことを伝えるために。] …声を聞かせるって言った、のに。[このとき、余りにも感情が揺れていたから。赤い囁きを使うことを忘れていた。] ヤコブが大好き、だから。 お前のお願いは絶対に叶えてやりたかったのに。**