[色々あったけれど、船でのお兄ちゃんのように
彼に懐いていたから。
その彼が、今度こそ、飼い慣らして喰らってやる>>50と
目論んでいるとは、知る由もなかったが。
私が消えた直後に攻撃されたことを
気にしないとでもいう風を装うゲオルグの態度に、
彼にまで裏切り者と思われていたら…と不安だったから、
その裏返しのような安堵から、昔のように懐いた様子で。]
この船の…副艦長になったんだ。
昔の“あの人”との約束通り…
“あの人”が守った船を、私も“守る”よ…。
[ゲオルグもかつて懐き失った夢を、そう答えて。
幾らか言葉を交わしただろうか。]