― 翡翠ヶ淵 ―[自身の態度が相手>>311に何を思わせたかは気付かず] 金平糖……。[掌に零れた星。 甘いお菓子の類は、実を言うとほとんど口にした経験がなかった。 一粒をつまんで、思わず顔を綻ばせる] あ……はい。[固くならなくてもいい、との言葉に反して、ついかしこまりながら向き直る。 王宮という言葉に、自分と縁のない遠い世界を思い描いたりもして]