ならず者 ディーター

─ 現在・→第一エリア ─

［うわ！人間がいっぱいいる！当たり前すぎる感想を抱きながら、船内を歩く。
わざわざ、メインサロンを通る必要はないのだけれど、せっかくだからわざわざ経由して、いろんなエリアを見て回る。

その最中、ピアノを弾く音>>109>>162>>203をぶつ切りに聞いて。
なんの曲だ？と考えて仏頂面の男が何度かメインサロンを通り過ぎて行ったかもしれない。尤も、気付かれなかったかもしれないけれど(狭いところじゃないしね)。

何度目かにメインサロンから通路へ出て、幾らか歩いた頃。
ねえねえ、お腹空かない？なんて頭の中の国王が話し掛けてきたのと、自分の腹が小さく空腹を訴えるように鳴いたのはたぶん同時だった。
頭の中が騒がしい？そりゃ結構。誰だって自分の中に何か飼っているはずだ。
私は、それがたまたま国王陛下っていう神様だっただけ。］