[自室の机に残されたものは、鮮血滴るロザリオと、父からの手紙>>2:210,>>2:211 ロザリオの先端は、ついぞ占えることのなかった兄の名を指していた。 遺言でも書こうかと思ったけれど、消される可能性の方が高いと、辞めておいた。 それにきっと、兄はすぐにでも真実に辿り着く。残酷な真実《タートザッヘ》へ。 そして偶然持ってきたもう一通の手紙>>0:120は、そこにはなかった。 最期まで持っていたかったから。 服の中、胸元へ忍ばせていた。]