[厨房を爆破し、船中を粉だらけにして出来上がった、うっかり何かを召喚しそうな史上最悪の“シュトーレン”に>>49
ゲオルグが顔を引きつらせた時には、
何か危険な呪文を口にしかけたとは知らず。
「だ、大丈夫よ? きっと…
何か怪しい召喚呪文でも唱えない限りは‥…?」
自分で作りだした、名状しがたいボコボコと蠢く深淵のような
触手めいた突起物がくねる“シュトーレン”を横目に、
さすがに自信がなくなり、そう力なく呟いた。
幸いにも、眠れる宇宙生物の封印が解けたりはしなかったが。
あとで、可愛がってくれてた当時の料理人が、
ゲオルグからどんな目にあわされたかは、>>49
知らぬが花というもの。]