[ベルティルデと名乗った乗員>>288は、若く見えたが、その声と口調のはきはきとした快活さの中に、丁寧さと優しさを感じることのできる女性だった。
そんな彼女に感心と、好感を抱き、こちらも名前を名乗る。]
俺はタイガ。
タイガ・シュヴァルベと言います。
[それから先、データ資料館に着くまでのわずかな間に相手が話を聞いてくれるようであれば、自分の職業や、この船に乗った理由――他愛もない雑談の類を交わしただろう。
着く頃には先ほど見せた狼狽の表情>>286も少しは解れ、己も相手に微笑んで見せたのだったか。
ベルティルデに案内されて、到着したデータ資料館の扉をくぐる。
その内装はどんな様子だっただろうか。**]