[『Program:Sleeping Silver Sheep』>>302
スノウがその説明をしていたのは、聞こえていて。
そのときかそのあとか、オーディンの問いかけがなされたものだから、
反応することはなかったのだけれど。
自身の選択が決まり、
皆の選択が始まる――そのひとつひとつについて、思うことは、あまりにも多い。
オーディンの返答に対しても。
けれど、はじめに……うん。
申し訳なさそうにする白猫に、歩み寄って、その白いもふもふを、ひょいと抱き上げる。>>302]
事情は、ええと…難しいことは分からねえけど、
なんとなぁく、分かった。
じゃあ、俺から八つ当たり、一個だけ。
[大好きだったその毛並みを、ひと撫で。
もしこの船が太陽に向かうなら、この猫は――
抱き上げたまま、向かう先はフレデリカ。]