[立ち上がっている幼馴染の背中から両腕を回して、そっと抱きしめる>>295。] もういいよ。お前はよく頑張ってくれた。[それは幼馴染としてではなく。ヤコブに初めて聞かせる、人狼が主として、従たる狂人にかける声。風花の村を取り囲む森みたいに静かでありながら。あらゆる生物の抵抗を奪い、容赦なく翻弄する銀嵐のような絶対の命令。けれども、大切な幼馴染に向けたその声は。子供を抱きしめる母のぬくもりをも含んでいた。]