[ゲオルグからは、刀の心得だけでなく、
どうしてもとせがんで、使い方も教えて貰った]
刀を抜く時は、“守るため”に抜く、
絶対に、“傷つけるため”に抜いちゃいけない…
命や誇り、大事な人、何でもいいけれど
自分が命を賭けてでも、
“守りたい”と思うものを、守るために。
そう、それが…
“あの人”が、ゲオルグに託してくれたことなのね。
分かった、私も…刀は、“守る”ためにしか、抜かない。
[“あの人”が、ゲオルグに託し、ゲオルグが私に教えてくれたことを、
言葉をなぞるように、一生懸命に、心に刻んだ。
何故教えようと思ったのか。
思考をゆがめれた彼が、既に覚えていなくても。>>48
貴方が託したいと思ってくれるなら、その大切な重さを
貴方が教えてくれた刀で受け止めたいと、願う。
”あの人“の元部下の姉弟子の2人の話に瞳を輝かせたり
じゃあ、私はゲオルグの弟子だから、”あの人“の孫弟子ね?と
微笑んだりした日々は……懐かしくも大切な宝物のように。]