― コリルス 酒場 ―
[この場での戦いは終わり、彼ら傭兵は、娯楽を楽しむという意味で近くの街に入るのは至極当然のこと。一応程度にラートリーにはしばらくここにいると告げてはいる。少なくとも共闘をするのはもう少し先だ。声がかかるなら彼女自身の位置を確かめてからにもなるのだろうか。
現在、約束をしていたわけではないが、ジークムント麾下の少年兵らと飲んでいても、傭兵たちは皆、心の底では先のことを考えていた。
しばらく喧噪も過ぎて、一人ひとりのみつぶれていき、ついに静寂が訪れるなか、まだ正気をもっている俺はそして対面に座るジークムントを見て]
お前はどうせ、退かずに戦うんだろうな。
[ずっと黙っていた今後の戦いについて口火を切る。呆れでありながら、そうであって当然というような口振りでさえあった*]