― データ資料館 ―
[声を掛けた>>252乗員は、己の顔を見るとわずかに目を見開き、言葉を詰まらせたような表情を浮かべた。>>286
その様子に、己を不審に思ったのかと勘違いをし、すぐに弁明――『人狼』について調べたいということ、それには娯楽エリアの資料館が良いと思い、行動に移したことを説明する。
この緊急時に急に娯楽施設の場所を聞いたようなものだ。
疑われるのも当然だろう、と相手の狼狽の理由>>284も知らぬままに勝手に納得する。]
……へっ?
あ、はい、
ありがとうございます……
[黙ったまま説明を聞いていた彼女が少しの沈黙の後、己の名を呼んだ>>287気がして、内心で首をかしげてみたが
その後すぐに、何事もなく案内を始めた彼女につられるようにして、「聞き間違いだろう」と思い、それ以上の追及はしなかった。]