―公国拠点―[昼刻。ディークが帰還する前後のこと。部隊内の死亡者の名前を報告に、名簿を管理している中級将校執務室へと向かう。]……失礼いたします。[室内に、ミヒャエルは居ただろうか。 学生時代に見知った赤毛に、一瞬だけ、歩みは止まったかもしれない。 だがどちらにしろ、執務室の椅子に座る相手の前に立ち、淡々と告げるだろう]……竜騎兵連隊第二特別分隊より、死亡者、負傷者名の報告に参りました。名簿に、記載しても?