[ジムゾンと話をしながら考えを固める。それは勿論、今夜は誰を襲うかについてだ。
既に目星をつけている、薬師ヨアヒムに。
腕前が良く、薬に精通した人物を放っておく訳にはいかないからと仲間には説明してある。
何せ昼間の自分たちの能力は、獣の姿を取ったときと違い、人間と全く能力であるらしい。ならばきっと薬も効き目があるに違いない。どう転がるか未知数な、危ない芽は早めに摘んでおくに限る。
おまけにヨアヒムは、余所者の自分は特定の誰かに思い入れがないため、全体が見られると言っていた>>252。
これには強い危機感を持っている。情やらつながりやらでつけいる隙を見出しにくい上に、冷静な客観視点により、自分達が人狼と見抜かれる恐れがあるからだ。]
(守護とやらが守ってないといいのだが。)
[こういう場合、神に祈るのは不謹慎だろうなと思いつつ、男はショー開催の無事を強く願った。*]