[伝い来る流れを魔力に変換し、一握の砂を零しながら呪文を詠唱する。] 倦みしごと縺れ入るいと冷やき風の吐息、[ゲルトが指揮する声を耳にし、掲げた指先を、緑の羽飾りをつけた天使へと突きつけた。] 狂天使の翼を折る終のはためきなれ[漏斗状の旋風が、ゆらり、透明な竜のごとく立ち上がり、天軍の指揮官へと放たれた。──16(20x1)]