人狼物語−薔薇の下国

489 グラムワーグ・サーガ4


告死の影翼 シメオン

― 回想 ―

[それは、始まりの刻から異端と称されていた。

金糸ではなく銀糸の髪。
底知れぬ深みを持つ真紅の瞳。
白ではあるが白ではない、月白色の翼。

光手繰れど応えはなく、その意に応ずるは薄墨色の影。

光り輝く天界においては異端の影翼。
己が強き光に疎まれると知るが故に、影は他者との関わりを持たずに密やかに存在していた。

──そんな、ある種の心地よい静寂は、思わぬ形で破られた]

(311) 2017/11/02(Thu) 23:41:08

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