[ 長じてから、42年前に被検体の暴走により頓挫した
ガルーを子どもの脳に植え付ける
『フェンリル計画』の機密資料を読み。
同胞である被検体を食い殺し逃亡した
予期せぬ変異的な『被験体No.92 スルト』の
個別記録を参照した時。>>1:583>>1:584
ふっと、このスルトは、ゲオルグと年恰好が近いな…と
そんな考えが一瞬だけ脳裏に浮かんだ。
逆算すると、
丁度 養子に迎えたと言っていた頃でもあるけど…
……でも、まさかね? そんな偶然があるはずがないと、
その時は 打ち消した。>>46
けれどもしも――‥何か“きっかけ”があれば。
思い出すこともあるだろう。]