― クリーク砦 ―[男の突きが、敵手の胸に突き立つ。剣の落ちる高い音が床に響き、続き、クロイツの身体がぐらりと揺れた。] …… っ !!!![先の剣先>>201に斬られた左の傷は、恐らくは思うよりも深いのだろう。槍に敵手の体重がかかり、バランスを崩しかけた腕が悲鳴をあげた。左腕が添えていた槍の柄から落ちる。咄嗟に右の腕を引いた。穂先が抜ければ相手に負荷が掛かるかも知れないが、]