― 朝/野営地・会議天幕 ―
[会議はそのまま纏まるかに思われた。
が、それは一人の発言>>273により思わぬ方向へと流れる。
否、古参からすれば抱いて当然の疑問だったろう。
問いかけられたヤコブと、問うたリエヴルを交互に見遣る]
……一太刀、当てる……
[歴戦の勇に対し、騎士になって間もない者が一太刀浴びせろと。
難題とも取れる内容だったけれど、ローズマリーはそうは思わなかった]
大丈夫、ヤコブなら、出来る。
[彼がどれだけ鍛錬を重ねてきたかを知っている。
彼がどれだけ強い意志を持っているかを知っている。
外で行われることになった手合わせを、人垣に紛れ見守ることにした]