― 魔界・灼熱の闘技場観客席へ ―
―――?
[さあ早速対戦カードを確認しようと闘技場へと向かう途中、緑の髪>>100が目に留まったのは、血の匂いのせいか、迷い人の気配のせいか。
腰に下げた剣の使い込まれた様子から「聖職者ではない」とすぐに視線を外した。]
……参加者、なんでしょうか。
[とはいえ、興味はもったらしい、誰に話すでもなくポツリとこぼす。
転移者という事をおいておいても“迷い子”という印象を抱かせた存在。そんな迷い子が富や名声、血に飢えた者達を降す様は考えただけで面白そうだと。
少なくとも、使い込まれた剣や筋肉のつき方を見るに、実現不可能というわけではなさそうに感じられ――…
参加するなら神力を使わず賭けてみようと、金貨に思わせるには十分だった。]