[ちくちく針で突付く様に、ゲルトがヤコブを尋問している。それまでずっと下を向いて、誰も見ないようにしていたが、ヤコブの言葉>>278で漸くゲルトをちらりと見た。] …。[目に浮かぶのは紛れもない憎悪。人は人狼は恐ろしい存在だと言う。だが自分には、このときのゲルトの方がずっとずっと残酷な悪魔に見えた。ヤコブが言い逃れできない情報を握っている有利な立場から発言して、絶対に逃がすつもりがない癖に。ただ猫が捕らえた獲物をいたぶって苦しませるように。大切な幼馴染を傷つけている。]