― 光の船へ ―
[始まりの日からおよそ一週間が過ぎた頃。
地上の警戒を他の部隊に任せ、白翼の黙示天使は天上の船を目指していた。
しばしの静観を経ての次なる動きを伺うため、そして交戦により損失した下級天使の補充のためである]
[――もっとも、それらだけならば地上に留まったままでもやりようはある。
実際は、何かしら理由をつけてでも、天へ帰還しようとしたのが本音であり]
黙示天使アディリエル、御前に参上しました。
――大天使、ナタリエル様。
[報告と新たなる指令を受けることを名目に、大天使へお目通りを願う。
指揮官たる御方に、どれだけの時間を割いてもらえるかはわからなかったが*]