― 養成学校入学当初 ―
[入学前、他生徒と平等に接しろと言われたのはグレートヒェンと>>133同じ。少し違ったのは「馴れ合いすぎるな」とも言われたことだ。
騎竜師の家系とはいえ、誰もが資質を持つわけでなく。以前には護り手の筆頭候補が卒業後出奔してしまったり、などということもあったからの釘刺しだったが。まだ多感で幼さの残っていた自分には、距離感を掴みかねるというマイナス要素が加わってしまった]
やっぱり花は心が休まるね。
養成学校にもこういう場所があって良かった。
[散歩に誘われ、そんな当たり前のことを思い出したり。
仲良くなったというゾフィヤを連れてきて、一緒に話す機会をくれたり。
グラナートも穏やかなユリアの仲介で他竜と馴染むなんてことがあったのだろうと思う。
少しずつ自分からも手を伸ばして距離を探してゆき。
結果、皆の良い面が分かるようになった。
それはより深い信頼と結びついている*]