[そうして暫しローランドを睨みつけたあと。
杖を下ろし背を向ける。]
我々の前に立ちはだかるというならば、次に会った時は必ず殺す……。
それまで、精々余生を楽しむのだな。
[これでいい、はずだと。
杖に込めた魔力を解き放っていれば、ローランドの息の根がそこで止まっていたことくらいは、ローランドにも解っていたはず。
それならば。生きて恐怖を伝えさせるための駒としたほうが、危険を小さく出来るはず……
少なくとも、クレステッドはこの時はそう考えた。
彼の姿は、この場へと転移するのに使った門の中に消えた**]