[ 誰かを警戒していたのか、
それともよからぬことでも企んでいたのか
何やら隠した彼に素知らぬ振りで話しかける。
相手に笑顔が作り物っぽいと思われているなんて
考えないし、もし言われたとしても気にならない。
重要なのは彼を此処から離れさせないこと。
……少なくとも、"話"が終わるまでは。 ]
まあ、そう緊張しなくてもいいよ。
僕のことは名簿か何かで見て知ってるだろ?
まったく、参ったね。総会に出席するつもりだったのに
こんな面倒事に巻き込まれて閉じ込められてさ――――。
[ 彼の隣に座ったら、
驚きで見開かれた瞳>>283と
それから浮かぶぎこちない笑み>>284とを
覗き込むように、顔を寄せて首を傾げてから
しばらく本題には入らず、雑話から持ちかけた。 ]