― 回想/夜・学校跡地 ―
そういえば、大佐にとってはあの頃から天敵でしたね。
まあ、私もあの時期までは、ルームメイトだから仲が良ろしいのだな、としか思っていませんでしたが。
[憮然として、ボソリと呟く人をフォローするように言う。
「トールには従順で他には冷たい」から始まって、そこまで尾鰭がつくところまで行った理由は知らない。たまたま教えてくれた西寮生が膨らましてくれたのかもしれない。
懐旧をふんだんに含む会話に、そろそろ感情の蓋をしておくのも辛くなって頃、ダーフィトにもお声が掛かった。>>278
目立たぬよう密やかに息を吐きながら、二人の会話を聞く。
本当にそこまでいっていたんだな、というのが正直な感想]