[一人執務室を出て、水場まで向かえば、冷たい水で顔を洗う。濡れた髪で、表情を隠すように。タオルを差し出す周囲に首を振り、どこか、覚束ない足取りで執務室へと戻る。その後は、暫くの間、近習も警備も寄せ付けず。紅茶を頼むことすら、止んだ。]