あなたに在り方を変えろとは言わない。
それは、誰にも言えないし、あのひともそれを望まないから、ここに守りをあなたに託した。
……だから、さ。
認められなくてもいいから。
彼らとならできる、って、信じて。
[彼ら、と言いつつ視線を向けるのは若き騎竜師とその相棒たち]
……先に、進ませてほしいんだ。
[静かにつづられる言葉に、六翼は何も言わぬまま。
微かに右の翼を動かして、唐突に消え失せた。
一瞬の間を置いて、そこに現れたのは銀色の髪と瞳の女性。
その背の力ない六翼は、消え失せた竜と同じ物]