[一方その頃、湿原の葦原方面へ出かけていた別働隊は、葦の刈り取りを終えて森への帰還の途に就こうとしていた。仮に、作業途中で敵軍の哨戒部隊を発見していたとしても、威嚇と牽制程度でこちらから戦闘を仕掛けることはなかっただろう。なにしろ、彼らの多くは鎌や鉈しか持っていなかったのだから。あるいは作業終了後であれば、哨戒の小隊は広い範囲で葦が刈り取られた痕を発見するかもしれない]*