― オープンカフェ ―
ん。此処はお菓子も美味しいわね。
[陶器で出来た白い上品な器に注がれた赤い茶と、赤紫色のソースが掛けられたチーズの色をした三角形の菓子。それを上品に切り分け、口に運ぶ。
しっとりと濡れた感触があるそれは軽く、口の中でホロホロと崩れる。 後に残るのは濃厚なチーズの風味を持った甘い味。]
んー、マスターにも包んで貰おうかな。
[ここ数日、離れる事もなく行動を共にしていた少女は居ない。今は別行動である。何やら用事があるとの事で、それなら、と興味もあったので散策をする事にした。
別れ際、チャラい男のネイバーが声をかけてきたら即座に物理的に距離を取って直ぐに自分を呼ぶように念入りに注意をして――今に至る。]