[それから、水色の影を見かける事は複数回あり。
夜の鍛錬の折には、騎乗するものらしき影も捉えたから]
……アレ、野生じゃねーだろ。
[その結論に達するまでの時間は、そう長くはなかった]
野生なら、こんな人里近くに居ついてるわけねぇ。
『御使い』なら、いつまでも同じとこぐるぐるしてんのはおかしいし。
……街の近くに、騎竜師が来てんのは間違いねぇと思う。
とにかく俺、確かめてくるわ。
いつもあいつが降りてく場所は、大体掴んでるから。
[自衛団の集まりの際、こんな報告を団長にして。
影竜と共に向かった先は、街から少し離れた洞窟。
舞い降りた褐色の竜とそれを駆る少年の姿に、水色の竜はどんな反応をしたか。
対するこちらが向けたのは]