人狼物語−薔薇の下国

184 吸血鬼の共存試験


神学生 ファミル

― その日:温室 ―
[”それ”が意識に触れて来たのは、温室に佇んでいる時だった。
目を見開き、天を仰ぐ。

暫くそうしていれば、真っ白な梟が夜の木々を間を羽ばたき、白い羽が舞った。
そして、手の中には―――]

 …………だぁれ

[目を細め、手元の其れを見遣った。]

 知らないな………今更、何?

[其れを握ったまま、そっと胸へと手を引き寄せた。
この身の奥で脈打つそれを、確かめるように。
意識に触れたものが、自称する通りであろうとなかろうと。]

(―――私は、もう、私の神を手に入れた。)

[ふと、ロザリオのことを思い出し、私室へと足を向けた。**]

(305) 2014/05/11(Sun) 02:10:07

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