― 平原西 ―
セルウィンか。
さっきのオマエ、すげぇいい動きだった。
[いいものはいい、と告げずにはいられない性格だった。攻撃ではなく槍を振り、名乗り合った相手をぴしりと指す。]
次はオレがオマエの首を取る。
だから、次会う時まで―――
「たいちょー!」「死ぬな馬鹿たいちょー!」
[言葉の途中で仲間が二騎駆け戻ってきて、ミヒャエルの手をそれぞれ引っ掴む。当然、二頭の間にぶら下げられながら、叫んだ。]
死ぬなよーーー!!!
[敵将に向かってそれはどうなのか、という言葉だったが、素直な本心なのだった。*]