[ゾフィヤから受け取ったファイルを眺めていると、成程これは曲者揃いだ。
女性陣は『一見』これといって目を引く物もなかった。
ユーリエ・モローは随分華奢で体調面に配慮が必要なようだが、『そういった意味』の保護監視は気持ち的にはやや楽である。
ローズマリー・グラナタスに関してはどうしたものかな。軍人である自分に腹を割る事もないだろうからな。
男性陣は。
やはり男性で応対するのがよいのだろう。まあ人なりによるか。下手に攻撃性を刺激してもいけない。案外フレデリカの様な者の方が毒気を抜かれる事もあるのだ。
考えているだけでは埒も開かぬか。早々に探してみるとしよう。
とファイルを閉じようとした時。]
…オズワルド中尉…?
[承諾書は勿論軍の物もあったし、乗船前にサインもしている。そこに自分の予想とは別の名前があったのだ。
おかしいな、確か聞いていたのは別の中尉殿だったのだが。
まあ事情がおありなのだろう。こちらも早々に任命された旨をお話しなくてはならないな。
ぼんやりと考えれば今度こそファイルを閉じるとデッキから客室へ歩き出した]**