[これから起こることを理解ができたときは、もう何もできないという無力。幼馴染を突き飛ばそうと伸ばした手は触れる以上のことはできず――ここに居た部屋の吸血鬼たちは、反応できた確かめる術もない。―――轟音とともに、全てを焼き尽くさんとばかりに浄化の炎が茨の城を焼く城に棲む影の手を煩わせることさえない。跡形もなく使徒は炎に消えた*]