[彼の、彼らの思いを継ぐから──、と。自己満足かも知れないとも思う。けれどそれが自分に出来る最大の手向けであろう。友に宣じて掌に薔薇色の通信石を握りこむ。再び涙の跡を拭って、友の執務室をあとにした。未だ目は赤く充血の色を見せていたけれど。前を見る目に滲む涙は、もう光ってはいない*]