― 天翼の領域 ―
[有翼戦士と切り結び、叩き落とす事幾たびか。
視線は時折、六翼と相対する者たちへと向く。
片側の翼を重点的に狙い、均衡を崩さんとする連携と、それに沿う嫋やかな、しかし確たる芯の強さを秘めた花弁と蔦。
氷の槍と吹雪が舞い、大きく飛翔する者への道が開かれて]
……ってー。
[翼の後ろから噴き出す炎に、目が丸くなったのは許されろ]
……いや、まあ。
あるだろうけど。
[ぽつ、と零れた呟きに応じるように、白銀がきゃう、と鳴く。
一見隙だらけとも見える様子。
それを好機ととらえたか、複数の有翼戦士たちが群がって来るが]