[それにしても、面倒な場所に引きずり込んでくれたものだと、感心半分忌々しさ半分で敵陣を眺めていたら、後ろの方でひとつ頭が飛び出すのが見えた。>>281] あれか? あの辺に指揮官がいるな。[面白いことを仕掛けてくれた礼をしようではないか、と笑みが浮かぶ。] 敵の中核はあそこだ! 他に構うな!進め![号令一下、兵の列は敵後方の一点に向かう。周囲の兵より一段高いところに見えているその顔に、記憶のどこかが引っかかった気がした。**]