― 集会当日/シュビト中央広場 ―
[始まりの直前の張りつめた、けれど熱い空気。
それに一瞬飲まれていたから、特等席に戻るタイミングは完全に逸していた。
それでも、と精一杯背伸びをして見やった檀上に並び立つ姿と、風に乗って響くそれぞれの言葉]
…………。
[一層の熱を帯びてざわめく周囲とは対照的に、言葉を発する事無くじっと聞き入る姿は、傍目にはどう見えたか]
……新しい流れ……。
[ふ、と零れ落ちるのは、小さな呟き。
確かに、ここにはそれがある。
それを生み出そうとする意志が渦を巻いて、動き出そうとしている。
変化に向かおうとする意志の流れは、自身にも深く共感し得るもの]