― ジークムントの部屋 ―[部屋へ入ってきた弟の悪びれない様子に、いささか恨みがましい視線を投げる。とはいえ、それもまたどこか芝居かがっていた。] おまえたちが手合せするときには、私も呼んでくれるといい。 きっと美しい舞いになろうからね。[酒を片手に観戦の心算。興が乗れば飛び入りもするだろうけれど。]