――俺にやらせてくれ。
[それでも、一呼吸の後、口をついたのはその言葉だった]
叩き壊すほどの重い一撃ってんなら、俺とリュストが適任だろ。
敵ん中に飛び込んでくってのも、悪くねぇ戦い方だ。
[でも、と言いながら、一度皆がいるはずの方向へ視線を回す]
俺にできるのはそこだけだ。
敵を翻弄する速さも武器を操る器用さもねぇし、攻撃の多彩さもねぇ。
遠距離攻撃とか援護とかは任せっきりだ。
だから――皆の力で、そこまで届かせてほしい。
[危険を引き受けるのではなく、自らが果たすべき役割だと思えた]