どうして、ここにいる。
ああ、私の嫌な予感はお前だったか?
まさか裏切り者がここにいるなんて。
[声音は静かな色をしていた。
しかし隠しようのない怒りをはらんでいた。
ああ、心臓がバクバク跳ねる。
しかし、今すべきは
ここで怒りを吐露することではなく]
……我が名はドロシー・スローンチャ。
ゴールデン・グルトップの現船長。
無益な血を流すことは今は望むまい。
……ラグナロクは、どこだ?
[今は何も武器を構えたりはしない。
しかし彼女ならば己のことを知るか。
丸腰に見えて、自らから生やした蔦で
相手を捉えたり痺れ花を嗅がせたり
サイコキネシスで殺してしまうくらいは
やろうと思えばできてしまうのだと]*