[騎士たちはいずれも手練れで、勇敢で、献身的でもあったが、空を自由に舞う竜と渡り合える人間などごく稀だ。奮闘も空しく、一人の騎士が竜の前足に捕らえられていた。] 一匹で良いぞ、ナール。 他に構うことはない。[新たな闖入者に、騎士たちが息をのむ。それを見ることもせず、魔王は乗騎を呼んだ。]